補聴器は、何らかの原因で耳がきこえにくくなってしまった場合、聴力を補い、生活をサポートするものとして有効です。どのくらい聴力が低下した場合に用いるか、どのような補聴器を使用するかは、患者様ごとの聴力とライフスタイルによって様々です。補聴器は管理医療機器であり、患者様それぞれに合わせて、しっかりと調整し、段階を踏んで練習して補聴器に慣れていかなければなりません(聴覚リハビリテーションといいます)。よく「補聴器を購入したがうるさくて使えない」としまい込んでいる方がおられますが、適切な機種を選びきめ細かな調整と練習を行うことにより、こういったことは防げます。
当院では、厚生労働省が認定した補聴器適合判定医、学会が認定した補聴器相談医であり、京都府の補聴器医療に長年関わっている院長が、補聴器外来にて様々な疑問や質問にお答えしながら、患者様に一番適した補聴器を使いこなして生活の質を高められるよう、お手伝いいたします。
補聴器を考えられている患者様に対しては、まずはじめに症状をお伺いし、何か聞こえにくい原因となる疾患が隠れていないか、診察と検査を行います。その上で補聴器をつけた方がよい方には、認定補聴器専門店をご紹介するか、もしくは当院での補聴器外来を予約します。
当院補聴器外来では、院長、認定補聴器専門店から派遣された認定補聴器技能者、検査担当者の3名が、患者様の環境に応じた補聴器を選定、患者様お一人お一人にあわせた補聴器のフィッティングと装用指導を行います。一定の試用期間を設け、ご自宅で補聴器を使う練習をしていただきます。
2回目以降の補聴器外来では、ご自宅での練習の印象をもとに補聴器の再調整や装用指導を行います。補聴器には様々な種類があり、価格も様々です。最終的な決定は、あせらず充分練習していただいたうえで、患者様とご家族様でご相談、ご本人のご意志最優先で行っていただけるようサポートしますので、どうぞご安心ください。
また、ご購入後の使用中でも違和感を覚えるなどした際は、適宜再診、再調整を行っていきます。
また、現在補聴器をお持ちの方で、疑問や再調整をご希望の方もお気軽にご相談ください。販売店への指導、情報共有や再調整依頼、当院補聴器外来での補聴効果評価や再調整(機種による)、装用指導などの対応も行っております。
軟骨伝導補聴器や補聴援助システム等特殊な補聴器についても対応しております。ただし、こちらにつきましては、対象となる方が限られていますので、まずは一般診察にお越しいただき院長にお尋ねいただきますよう、お願い申し上げます。